革靴はどのような製法で作られているのか?製法の種類をご紹介

革靴,イメージ

革靴は、グッドイヤー・ウェルテッド製法、マッケイ製法、ノルウィージャン製法などの製法で作られています。
どのような製法を用いるのかによって、革靴の強度、コスト、履き心地などに違いがあるのです。
革靴を購入する際には、製法の特徴を理解しておくと良いでしょう。
本記事で革靴の代表的な製法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも革靴の製法とは?

革靴の製法,イメージ

革靴には、アッパー(upper)やソール(sole)などのパーツがあります。
アッパーは、甲を覆う部分のことです。
歩く際に足を密着させることや足の蒸れを放出する役割があります。
このアッパーには、牛革や豚革のほか、羊、ヤギ、馬などの皮生地が用いられることが多いです。
ソールは、靴の底の部分のパーツのことです。
歩行の衝撃を緩和することや地面に落ちている金属やガラス片などでケガをしないように、足を保護する役割があります。
地面や床面と直接触れることになるため、滑りにくくて耐久性に優れた素材が用いられています。
革靴の製法というのは、アッパーとソールの2つのパーツをくっつけることを指しているのです。

革靴の代表的な製法

革靴の製法には、たくさんの種類があります。
ここでは、代表的な製法をいくつかご紹介します。

1.グッドイヤー・ウェルテッド製法(グッドイヤーウェルト製法)

グッドイヤー・ウェルテッド製法は、イギリスのオーソドックスな紳士靴の製造で用いられることが多い製法です。
グッドイヤーウェルト製法と呼ばれることもあります。
この製法は、アッパーとソールを2回縫い付けるの特徴です。
木型に中底を仮止めしてアッパーを吊り込んだら縫い付け作業を行い、さらにウェルトと表底を出し縫いします。
履き心地が良くて、型崩れしにくいのがこの製法のメリットです。
作業工程が複雑で手間がかかりますが、高級感や重厚感のある革靴に仕上がるため、高級革靴の製造で用いられています。

2.マッケイ製法

マッケイ製法は、アッパー、インソール、アウトソールなどのパーツを一度に縫い合わせる製法のことです。
ローファーを作る際に、よく用いられています。
マッケイ製法は作業工程が少ないため、製造工ストを安く抑えられるというメリットがあります。
軽量で返りが良いので、足を包み込むような履き心地を得ることができます。
爽快な気分で歩きたいのであれば、この製法で作られた革靴を選んでみると良いでしょう。
ただし、耐久性や防水性はそれほど高くありません。
雨の日には、縫い合わせたステッチから浸水してしまうことがあります。
また、何度も縫い直すことができないため、何度もソール交換ができないのがデメリットです。

3.ノルウィージャン製法

登山靴,イメージ

ノルウィージャン製法は、グッドイヤーウェルト製法の一種です。
ウェルトをL字に折り曲げた状態にしておき、アッパーに重ねて縫い合わせていきます。
この製法は、ウェルトとアッパーの間に隙間ができないため、防水性に優れているのが特徴です。
また、この製法は堅牢性にも優れており、安定感のある履き心地が得られるというメリットもあります。
そのため、登山靴、軍用靴、スキー靴などを作る際に用いられることが多いです。

まとめ

まとめ,イメージ

革靴の代表的な製法は、グッドイヤー・ウェルテッド製法、マッケイ製法、ノルウィージャン製法などです。
グッドイヤー・ウェルテッド製法は、高級靴の製造で採用されることが多い製法です。
そのほかにも、セメンテッド製法、オパンケ製法、モカシン製法、ボロネーゼ製法などといったようにたくさんの製法があります。
このような製法の知識を頭に入れておけば、革靴を購入する時や修理に出す時の参考になることでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

株式会社chest pass 人とモノを繋ぐモノ創りのコングロマリット

〒658-0052
兵庫県神戸市東灘区住吉東町3丁目3-2
TEL/FAX:078-955-8895/078-762-7090
MOBILE:080-3784-5005

【掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載を禁じます】