革靴をビジネスシーンなどで毎日使っている方は、靴の中が蒸れて困るという方も多いのではないでしょうか。
靴の中が蒸れると湿気を帯びてしまいますし、ニオイが気になるのでつい天日干しして乾燥させたいという方がいらっしゃるかもしれません。
ただ、革靴はいくら乾燥させる目的でも直射日光が当たるところで天日干ししても良いのでしょうか。
革靴は、スニーカーなどに比べると通気性が悪いので、靴の中が大変蒸れやすくなってニオイの元にもつながってしまいます。
帰宅後、一日中履いて脱いだ靴をそのまま靴箱の中に入れてしまうと、靴の中の湿気が下駄箱の中にも帯びてしまい、さらに靴のニオイがそのまま靴箱の中に入ってしまうため、靴箱の中まで臭くなってしまうのです。
このような時、靴の中の湿気を取るためにいち早く乾燥させようと革靴を天日干しする方がいらっしゃいます。
しかし、革靴の天日干しは実はやっていけません。
紫外線は殺菌効果もありますので、天日干しすると殺菌ができて消臭にもつながることや蒸れた靴の中を素早く乾燥させることができるのではないかと期待されている方も多いことでしょう。
しかし、直射日光に当てていると紫外線によって革の素材そのものを傷めてしまう可能性がありますので、革を長持ちさせることができなくなってしまいます。
また、長時間直射日光に当ててしまうとだんだんと色が褪せてしまいますので、せっかくの革素材の色が台無しになってしまうのです。
靴底のゴムが劣化して、ひび割れを起こしてしまう可能性もあります。
もちろん革靴をそのまま靴箱にずっと保存しているのも既述の通りおすすめはできません。
革靴の湿気は、ただ雑菌による悪臭が発生するだけではなく、カビが発生してしまうおそれがあります。
カビは簡単に落とすことができませんし、健康を害するものですから、できるだけカビのあるものを室内に持ち込むのはおすすめしません。
そのため、カビ予防のためにもしっかり乾燥させておくことが、革靴を長持ちさせるためにも重要なお手入れとなります。
そこでおすすめしたいのが、陰干しです。
直射日光にさえ当たらない状態であれば、天気の良い日に日の当たらない風通しの良い場所に置いておくことで、しっかりと湿気を乾燥させることができます。
陰干しは、屋内でも構いませんが、できれば外気にさらしておいたほうがしっかり乾燥させることができますので、屋外の日陰に陰干しされると良いでしょう。
庭や玄関、バルコニーなどでの陰干しがおすすめです。
陰干しをするのにどのくらいの時間を要したら良いのでしょうか。
陰干しは、できれば最短でも半日、できれば1日はそのままの状態にして干しておくのがおすすめです。
できれば乾燥している晴れの日がおすすめで、湿気を帯びた曇りの日や雨の日はおすすめしません。
干している間に、日陰も移動しますから、1日日の当たらない位置に置くか、それが難しい場合は、時間を見て移動させるなどすると良いでしょう。
1日出かけている方は、近くに大き目のバスタオルや布団などを干しておくと日陰になってちょうど良いかもしれません。
革靴を天候の悪い日に履いてしまい、思いがけず雨に濡れてしまうこともあるでしょう。
この時は、しっかり革や靴の中を乾燥させるのに陰干しでは時間がかかってしまいますので、まずは水分を吸収するために古新聞を靴の中に詰め込んで1日ほど放置してから、5日以上かけてじっくり陰干しして乾かすようにしましょう。
靴を乾燥させることができる靴乾燥機があれば、革靴などにも使うことが可能ですので、おすすめです。
ある程度乾かしたうえで陰干しをされると良いでしょう。
革靴のカビを予防するためとはいえ、容易に天日干しをすると革靴の革の素材やソール部分を傷めてしまうことになるので、使い物にならなくなってしまいます。
湿気を上手に乾燥させるには、陰干しを活用して1日以上しっかり時間をかけて乾燥させるようにしましょう。
以上、革靴の天日干しについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
カテゴリ一覧